9月282007

「緊急地震速報」って?

投稿者: 15:55:18 カテゴリ:店主ブログ,IoT・AI・科学

「10/1からTV局にて緊急地震情報開始」との報道が頻繁に行われている。
その為、「緊急地震情報って、何」となぜか聞かれる事が多くなった。
関心を持たれている事は、良い事である。
しかし、TV報道が「緊急地震情報システム」を的確に短時間で述べづらい事もあり、聴衆者の理解があいまいになっているのだと思われる。4,5年前に、ちょっとだけ、このシステムをどう使うべきかの検討をさせていただいた事があったので、簡単な説明をしたいと思う。「緊急地震情報」の手順は、下記の通りである。
地震が発生すると、全国1000箇所程度に設置されている地震計のデータを気象庁に送る。
地震計のデータをベースに震源地・震源の深さ・その震度を計算し、その結果を各所に送る。
各所では、震源地の情報を基に、その地区での予想震度・地震到達時刻を計算する。
この各種データの送信・計算等は、6~10秒程度で完了する。今回のTV報道では、③項の各所が県庁所在地付近となるため、島根県内では、東の端松江と西の端益田では、震度も到達時間も全く異なるため、「**で地震、強い揺れに警戒」としか報道出来ないのである。

ただし、震源地から数十kmの場合(地震波が数秒で届いてしまう。)、残念ながらこの報道は、揺れ初めに間に合わない事となる。
更に、この速報が役立つ地域では、震度もかなり軽減されている。
いろいろな課題もあるものの、計算結果を得るまでの時間が、短縮されればされるほど、もっともっと役立つシステムだと思う。
大地震後、「地震前に『なまず』が騒いだ」「地震雲が出ていた」とかの報道は、あるものの実用化にはほど遠いのが現状である。
よって、このシステムが現状では、もっとも適切な地震情報システムと言える。

江津市で、地震情報を受信した場合の事例を下記に添付する。
緊急地震情報 事例

余談ではあるが、この情報を家庭で受け取り、その家庭の震度、到達時間を計算するシステムも販売されている。(数十万円の初期費用が掛かる様だが・・・。)

今日は、IT技術者らしい事を書いてしまった。
これからも、少しは、技術者らしいブログを書いて行く事にしたいと思います?

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